私はコーチとして中学受験を支え、子どもは第1志望の難関中学に無事合格できました。しかし、数年にわたる中学受験の準備期間において、妻は幾度となく私にイラついていました。
そこで、受験が無事終わった後で「あらためてふり返ってみて、イラついたことトップ3を挙げるなら何?」と妻に聞いてみたところ、次の3つが挙がりました。
- 志望校選びにもっと積極的に関わってほしかった。
- 積極的に関わってないのに、「中途半端に口出すなよ」ってムカついた。
- 2~4年生の頃にもっと勉強を見てほしかった。
2つ目は刺激的なワードですね。順番にご説明します。
志望校選びにもっと積極的に関わってほしかった。
私は受験に限らず、基本的には子どものコーチ兼サポート役というポジショニングを心がけています。
「子どもにこの学校に進んでこうなってほしい」「この習い事をさせたい」等は特に無く、「人として正しく生きるという大前提のもと、好きなことをやればいい」と考えています。
そして、好きなことに取り組む子どもを、様々な面でサポートするという考えです。なぜなら、私自身が親に好きなことをやらせてもらっていましたし、好きなことに取り組んでいる時間が一番幸せだと思うからです。
だから中学受験も、いろいろな学校を見学して「子どもがここに行きたい!」と思ったところを目指せばいいと考えてました。その学校に中高6年間も通うのは子ども自身ですから。親ではなく。
一方、妻の方は私とは真逆で、「子どもにこの学校に進んでこうなってほしい」と考えるタイプです。だから、その熱量に私が合わせられず、学校見学も本命の数校しか同行しなかったことが不満だったらしいです。「他の家は父親も来てたのが羨ましかった」と何度か言われた覚えがあります。
積極的に関わってないのに、「中途半端に口出すなよ」ってムカついた。
そんな私が、子どもの前でたまに自分の意見を言うと「中途半端に口をはさまないで」「あなたの意見は聞いていない」といった感じで妻は不機嫌になりました。これは中学受験の準備中に最も対応に苦慮したことだったと思います。
100か0(ゼロ)か、みたいな対応を求められるのは、非常に困難なミッションでした。
2~4年生の頃にもっと勉強を見てほしかった。
私が積極的に子どもの勉強を見始めたのは5年生になった頃からです。それまでは妻が見てました。
私は公立中学~公立高校と進み、受験勉強は大学受験ぐらいしか実質していません(センター試験と二次試験をクリアして国立大学に進学)。だから中学受験の勉強をいつから本格的に取り組めばいいのか、全くわかってなかったです。ただ、5年生の春から進学塾に入ることにしていたので、2年もあれば十分じゃないの?と思ってました。うちの子どもはそこそこ勉強ができる方だというのもわかってましたし。
また、子どもが本気になるのは6年生になって、当事者意識が芽生えてからだろうという考えもありました。ただ、これについても妻の考えは違い、低学年のころから少しずつ積み重ねるべきという考えだったようです。だから、私がやる気ないなら自分が見るという感じで、妻が見てました。
今思うと、最初のベクトル合わせをサボったために、夫婦間で意識のズレが生じ、それが行動のズレにつながったのだと思います。
私のこの経験をふまえ、中学受験をすると決めたら、まず始めに「何のために?(=目的、Why)」「どんな学校に?(=ゴール、What)」「どのように勉強して?(=方法、How)」を子どもを含めた親子三人でよく話し合うことをオススメします。
中学受験は家族の一大プロジェクトですから、プロジェクトメンバーのベクトルを合わせた上で進めることが大切です。
ちなみに、妻がイラついたという上記3つについて子どもにどう思う?とこっそり聞いてみたら、「どれも不要だった」と言ってました。
-
-
【中学受験】2022年受験の父親・母親向け、我が家の試行錯誤と合格体験
私の子どもは本人の努力の甲斐あって、難関中学に合格できました。しかし、受験に挑む過程で、親は試行錯誤の連続でした。これから中学受験に挑む父親・母親の皆さんに向け、我が家の合格体験をふまえた取り組みポイ ...
続きを見る
-
-
【中学受験】父親の役割、珍しく妻に褒められた3つのこと
子どもが中学受験にチャレンジすると決めてからというもの、受験に対する考え方の違いから妻にはことあるたびに怒られてきた私ですが、珍しく褒められたことが3つだけあります。 子どもと個別に話しながら、もっと ...
続きを見る
-
-
【中学受験】父親の役割、メンタル重視の私が取り組んだ3つのこと
親なら誰だって、子ども(第一子)の中学受験は初めての体験になります。私は公立中学だったので、自分の経験すらありませんでした。 そんな中、難関中学の受験に挑む子どもに父親として何をしてあげるのがよいか? ...
続きを見る